KPMBerlin(ベルリン王立磁器製陶所)
一級品




KPMにもマイセン同様「花と蝶」を描いた作品は多いのですが、絵付けのランクは様々です。

輪郭をはっきり取る平面的な作品が多い中、ごく僅かに印象派作品が存在します。


自然主義・印象主義の絵付けは他の一般的なKPM作品と異なり被写体となる草花や蝶などが、まさに今、目の前に存在していると錯覚を覚える程、その生命力と質感を重視して描く所に特徴があります。

選りすぐりのマスターペインター達の中から更に選ばれた絵付師が、洗練された独自の感性によって繊細に描いていきます。

色彩の美しさや白磁とのコントラスト、様式に則ったバランスの妙は云うに及ばず、作品を通じて描かれた世界観が何より素晴らしいと云えるでしょう。



センター部分に細かな傷、縁近くの白磁にプツプツとした所、金縁の一箇所には滑らかではない箇所もありますが、ヒビや欠けは無く金縁に薄れも見えません。




KPMやマイセンを蒐めることは長い道程となりますが、「自然主義・印象主義作品」というのはその途中で必ずや立ち寄らずにはいられない、大きな塚の一つではないでしょうか。

ご検討頂けましたら幸いです。



（御参考）
直径：約24.7cm