グレーに白抜きで、波を染め抜いた、地味目の訪問着です。
地味なのに人目を引く、上質の訪問着は、反物に青花で下絵を手描きした、絵羽柄の波文様を、糊を置いて地色を染め、糊を剥がします。
柄の波脇縫い、袖付、衿の各部分できれいにつながっています！
反物を着物の形に仮縫い(仮絵羽)し、柄の波が全てつながるように、手描きで下絵を描きます。
下絵に沿って糊置きをするのですが、これは糊置き職人さんの仕事です。
柄に動きや、躍動感を与えるのは、糊職人さんの力量にかかってきます。
そのようにして、丹念に染められたものが、このような一見何気ない、地味な着物柄なのです。

実はとても手間ひま掛けて、丁寧に染められた、手描き染めなのです。
着姿に気品と上質さを感じられる訪問着は、お茶会や着物上級者の、お集まりでは人目を引くことでしょう！
現代のプリント着物では、表現できない逸品です。
　
母のお気に入りでしたが、ひと回り縦横に大きい私には、着られません(涙)
生地も大変上質で、座りジワなど出来にくく、扱いやすいです。
着用後も、衣紋にかけるだけで、伸びてくれます。


寸法
裄丈　１尺６寸７分　　　63.2cm
袖丈　１尺３寸　　　　　49cm
身丈　4尺１寸５分　　　157cm
後幅　　　８寸１分　　　30.6cm
前幅　　　６寸５分　　　24.7cm
打ち揚げ　２寸　　　　　7.6cm
身丈は12cm出せます。
裄は多少出せますが、柄つながりが、悪くなりますので、余り出さないほうが良いと思います。
裄の多少短いのは、腕を少し曲げると隠せます。