1880年代～20世紀初頭

カルディヤッククリストフル
純銀
スターリングシルバー
950／1000
ウッド（ハンドル）



二つの情景が、ストーリーを作っています。

果たして女性はこの後どこに向かうのでしょうか？
階段を上がった所にある「ガゼボ（東屋）」。その上空には鳥が数羽飛んでいます。

精緻を極めた木々の彫りや、実物の階段のように立体的に仕上げた匠の技に、溜め息を何回ついても足りません。


サイズで云えばデミタスサイズのポットですので大きな面積ではありませんが、まるで隙間を惜しむかのように、そこに男女のシーンが描かれています。

いや、彫られています。

いやいや、正確には、「彫り」と「盛り」です。何と、手の込んだ・・・。
幾度眺めても飽きることを知りません。



保存状態は非常に良好です。グラツキ・凹みなどは無く、スレ傷も殆ど見られません。

ただ、経年のお駄賃で、内外共にかなり黒ずんでおりましたので、出品前に銀器専門の業者に依頼し、綺麗にして頂きました。
研磨は、細心の注意を払ってやって頂かないといけません。特にミネルヴァやブランドロゴの辺りは、やり過ぎないようにしませんと、削れて判別不能となります。




「稀少」や「レア」という言葉は要りません。
ただ、現代では、同じものを作ろうとしても希望は叶わないということだけ、お伝えさせて頂きます。



実は、タイトルに悩みました。「ポット」と呼ぶのは妥当ではないでしょう。
この類稀なる美術工芸品、または、唯一無二の芸術作品に対して。

ご検討頂けましたら幸いです。

（サイズ）
高さ：約16cm
重さ：約306g

※銀器専門業者による研磨・洗浄済みです。